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謹賀新年2024

新年あけましておめでとうございます。

 

2024年3月をもって退職となりますが、最終年度にやり残しがないように、学内の競争経費事業に応募し、戦略的教育支援等推進経費「メタバースとAIを活用した次世代型デジタル教育改革」と地域協働プロジェクト推進事業「美ら島に咲かせるアントレプレナーシップ」が採択され、デジタル技術を活用した大学教育改革とアントレプレナーシップ教育の普及に向けた活動を継続中です。また、「メタバース×AI×多言語翻訳エンジン」による教育改革を実現すべく、ABeam consulting社・MAIA社と共同研究を行っています。少し意外な分野では、私自身がポジティブ心理学をベースとした幸福学を研究していることから、健康経営関連の機関からお声がけいただき、師走の沖縄で「保健師・看護師学習交流会」の講師も務めさせて頂きました。

 最終年度になって、琉球大学もJST予算を獲得し、アントレプレナーシップ教育の展開に舵をとっていますが、教育だけに限ると前途多難といった印象です。ただ、平均的な大学教員の道を踏み外し、産学官連携やスタートアップ支援に関わって20年近く経つので、このチャンスを活かして、沖縄にも海外のスタートアップを呼び込んで、新しい時代をリードする産業を創出してみたいと目論んでいます。もちろん、かねてより調査研究をすすめてきたソーシャル・ビジネスにも注目が集まっているので、世界に大きなインパクトをもたらすようなソーシャル・スタートアップの基盤づくりに協力していく予定です。

 退職後は、研究室の活動を一般社団法人として発展させていく予定です。皆様のご協力やアドバイスを頂戴しながら、生涯現役で常にパワーアップしていきたいと思います。

​ 本年もよろしくお願いします。

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​年頭のご挨拶

​昨年は、「宇宙旅行元年」、「メタバース元年」、「スタートアップ創出元年」等々、新たに〇〇元年と呼ばれることが多い年でした。

 

個人的にも、生きている間に宇宙旅行に手軽な料金で行けるかもしれない、と期待しつつも、その一方では、いやいや、まだまだそんなに安くはならないだろうと、メタバースの技術進歩で仮想空間でのリアルを超えた宇宙旅行疑似体験の可能性にも思いを馳せています。企業との共同研究準備のために、実際にVRゴーグルを着用して世界的に人気を博しているVRChatにアクセスしたところ、解像度はそれほど高くないものの、没入感、臨場感が高く、まさにその場にいるかのような世界でした。これからデバイスが進化するので、あと数年でリアルを超える様な仮想世界が登場することが予見できます。ブレイン・マシン・インターフェイス(Brain-machine Interface : BMI)が進化すると、映画の「マトリックス」や「アバター」のような体験も可能になるので、この分野の技術進歩を楽しみにしています。

何よりも政策の及ぼす影響力の強さを思い知らされたのが、岸田政権で発表された「スタートアップ育成5カ年計画」です。スタートアップ大臣を設置し、一兆円規模の超大型予算で、今後五年間の間に10万社のスタートアップを創出し、その中から100社のユニコーンを生み出すという壮大な計画。思わず2001年に経済産業省が発表した「大学発ベンチャー1000社計画」が脳裏をよぎりました。同計画により、1000社を超えるベンチャーが誕生したものの、ほとんどが赤字、休眠、廃業となり、第二の公共工事で税金の無駄遣いだったと批判された記憶が鮮明です。過去10年少々、沖縄県の政策の一環で、起業家人材育成支援に携わってきた経験からも、そう簡単には起業家人材は育たないことを痛感しています。もちろん、大きなイノベーションを生み出すためには国家の役割は重要であり、気鋭の経済学者マリアナ・マッツカート の著『企業家としての国家 -イノベーション力で官は民に劣るという神話』、『ミッション・エコノミー国×企業で「新しい資本主義」をつくる時代がやってきた』に記された主張が大いに参考になる時代を迎えたといってもよいかもしれません。

 

今回は国が本腰を入れ、大学のみならず、小中高でもアントレプレナーシップ教育を強化することを明言しているので、少なくとも教育分野での起業家精神育成は大きく動き出しそうな予感がします。もちろん、わずか5年程度で世界80か国以上からスタートアップを集積させたチリの事例もあるので、日本政府が官僚的な手続きを大幅に緩和し、グローバル視点のアクセラレーション・プログラムを展開すれば目標に近づく可能性もあります。ちょうど、沖縄科学技術大学院大学(OIST)周辺に、今後20年程度でイノベーションエリアを設ける計画があるので、これを前倒しにして、今大型の投資案件が続いているWeb3、特にDAO(Decentralized Autonomous Organization)特区を設けて、規制のサンドボックスとすれば、世界中からスタートアップがやってくると思います。琉球大学もJST(日本科学技術振興機構)のスタートアップ・エコシステム形成支援事業(アントレプレ.ナーシップ人材育成プログラムの展開)に採択されたので、今年は、関連事業や小中高向けの支援業務が急増しそうです。

気になるのは、沖縄県民の平均寿命が危機的な状況になっていて、少し前「男性の平均寿命が1位→36位」沖縄があっという間に短命県 、などというセンセーショナルなニュースが流れたばかりなのに、最新の厚生労働省調査では「女性が7位から16位に、男性が36位から43位に後退」とのこと。もちろん、平均寿命自体はすこしずつ延びているのですが、全国平均を下回るようになり、特に働き盛り世代の健康・死亡率が問題視されているようです。15年以上、沖縄の生活習慣病、とりわけ食生活に関する研究、最近では健康経営に関する政策に関わっているので、近い将来、危うい状態であることは理解しているものの、県民一般の意識はまだまだ低いようです。コロナを契機に、健康への関心が高まっている今だからこそ、行政もよりパワフルな政策を展開する必要がありそうです。

最後に、今年一番期待しているのは、長期の海外旅行・出張の実現です。昨年、チケットを予約しようとしたら、目の玉が飛び出すほどの料金だったので泣く泣く断念し、現在は国内を巡る生活が続いています。毎年春にはソメイヨシノを追いかけて全国を回り、秋には紅葉の名所を訪ね歩いていて、昨年も北海道から九州まで、四季折々の自然を楽しんできました。今年は、上記、スタートアップエコシステム事業の関連で、出張依頼が一件あることから、おそらく三年ぶりに海外にでかけることはできそうですが、自由に手軽に安く飛び回れる日はもう少し先になりそうです。急激な円安も痛手ではありますが、アメリカではすでに金利が逆イールド状態になっていることから、ごく近い将来、短期的に急激な円高に移行する可能性が高いので、その時期を見極めたいと思います。ひょっとしたら、退職後になるかもしれません。ただ、退職後も、生涯現役なので、研究室は費用のかからないメタバースに移行し、一般社団法人を設立して、現役時代にはできなかった調査研究や人道支援(難民の自立支援)にチャレンジする予定です。ご支援いただければ幸いです。

​では皆さま、今年もよろしくお願いします。

VRChat内の仮想空間一例

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